閉塞性動脈硬化症|宇治市のべっぷ内科クリニック|宇治半白 JR宇治駅 JR・近鉄小倉駅

閉塞性動脈硬化症

閉塞性動脈硬化症

足の動脈が、動脈硬化によって狭窄(血管が狭くなる)や閉塞(血管が詰まる)をきたし、末梢部分に循環障害を起こして、酸素や栄養を十分に送り届けることができなくなった病態を閉塞性動脈硬化症と言います。
この病気は、足の末梢の動脈に生じ、徐々に進行していきます。進行とともに冷感、しびれ、足の痛み、潰瘍・壊死といった症状が現れる慢性疾患ですが、血栓(血のかたまり)が形成されることによって急速に悪化するケースもあります。
一番の危険因子はタバコです。現在吸っている方は言うまでもありませんが、今は禁煙していても以前吸っていた方は、その影響は身体に残りますので、要注意です。
臨床の現場ではタクシーやトラックの運転手さんが患者さんとして多いです。喫煙者が多く、同じ体位で運転をするために血液の循環が滞り、かつ運動をすることが少ない、夜間の仕事のために食生活が乱れがちで、ストレスも多い、などが原因として挙げられます。

〇閉塞性動脈硬化症の検査

動脈硬化は全身の動脈に発生するため、全身の動脈硬化を予防する上でも早期の診断が欠かせません。
この病気の検査としては、問診、視診、触診ほか、ABI*(上腕・足関節血圧比)、血管造影などを行います。
また、閉塞性動脈硬化症では、動脈硬化関連の他の疾患を合併していることが多く、約40%の方に狭心症を持っています。つまり、足の異常から、心臓に問題が見つかることが多く、そのために足の検査をする意味が大きいと考えます。実際、閉塞性動脈硬化症の患者さんは75%が心臓か脳の疾患で死亡します。そのため、狭心症そして心筋梗塞と同じく、原因となる生活習慣病である、糖尿病や高血圧、脂質異常症(高脂血症)などの治療が必要です。

*ABI:足と腕の血圧の比のことです。ABIの測定によって、足の血流の状態を調べます。ABIの正常値は1以上ですが、血液の流れが悪くなると低下し、0.9以下なら、足に動脈硬化が生じているものと考えられます。

〇閉塞性動脈硬化症の治療
動脈硬化は主に、高血圧、脂質異常症、糖尿病などの慢性疾患や加齢、喫煙、肥満などが大きく関わるため、全身の定期的な管理とともに、下肢の血流状態、および病態に合わせた適切な治療を行うことが大切です。
閉塞性動脈硬化症の治療は、①運動療法、②薬物療法、③カテーテル(風船)治療です。
運動療法の基本は、歩くことです。歩くことにより、足の血行が改善するだけでなく、天然のバイパス(通り道)である側副血行路が発達することも知られています。こちらも心臓リハビリテーションが有効で、適切な運動強度、運動時間を遵守することで、症状およびデータの改善が期待できますし、最終的には下肢切断を回避し、健康寿命を延ばすことにつながります。
閉塞性動脈硬化症の薬物療法では、抗血小板薬と呼ばれる薬剤を中心に、症状に応じて、いくつかの種類を使い分けます。狭窄度が高度である場合にはカテーテル治療を行い、血流を良くします。ただ、薬物治療もカテーテル治療も局所療法といって、足の血流の悪い部分のみがターゲットとなります。閉塞性動脈硬化症は糖尿病などの生活習慣病が原因であることを忘れてはいけません。その原因を追究し治療を怠る(つまり一番は禁煙です!)と、再発を繰り返し、最終的には下肢切断に至ります。

TOP