体がだるい・疲れがとれない
長時間仕事をした日、激しいスポーツをした日など、身体のだるさや疲れを感じることがありますね。これは、身体が休息を求めているために起こる症状であり、多くの場合、1日ゆっくり休めば解消されます。
しかし、休んでいるはずなのに身体がだるい、なかなか疲れがとれないといった場合には、何らかの疾患を疑う必要があります。
考えられる原因・疾患について
考えられる原因・疾患について
風邪などによる体調不良
風邪やインフルエンザの症状として、倦怠感や疲労感が生じることがあります。その他、発熱や鼻水、のどの痛み、頭痛、関節痛などの症状も見られます。
無理をせず、内科を受診しましょう。風邪・インフルエンザからの回復とともに、倦怠感・疲労感も取れていきます。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時間はしっかり確保しているのに日中の倦怠感・疲労感が続く場合には、睡眠時無呼吸症候群が疑われます。それ以外の症状としては、睡眠中のいびきや無呼吸、中途覚醒、あるいは日中の眠気などが挙げられます。
睡眠不足
睡眠は、誰もが必要とするものであり、1日不足しただけでも翌日には眠気や倦怠感、疲労感などが現れます。睡眠不足を解消すれば、これらの症状も改善します。
自律神経失調症
ストレス、睡眠不足、不規則な生活リズムなどを原因として、自律神経のバランスが崩れた状態を指します。
呼吸器や循環器、消化器などでの不調が生じ、症状の1つに倦怠感が認められることがあります。
栄養バランスの乱れ
栄養バランスが乱れると、エネルギーを十分に作り出すことができず、倦怠感や疲労感などの症状が現れることがあります。
糖質・脂質・タンパク質に加え、ビタミンやミネラルをバランス良く摂取しましょう。
貧血による酸素欠乏
貧血になると、体内で酸素を運ぶ機能が低下し、エネルギーの産生能力も低下します。これにより、倦怠感や疲れ、頭痛、息切れなどの症状が現れることがあります。
原因・疾患の検査について
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には、ご自宅で受けられる簡易検査を実施します。センサーを指先と鼻に取り付ければ、あとはいつも通りに眠っていただくだけで構いません。
なお、簡易検査で診断に至らなかった場合には、さらに精密検査が必要になります。
検査結果について
睡眠時無呼吸症候群と診断された場合には、CPAP療法、生活習慣指導などを行い、その治療に取り組みます。
睡眠時無呼吸症候群ではないと診断された場合には、その症状に応じた検査・治療を行います。もちろん、必要になった場合は、各専門の医療機関へとご紹介いたします。
改善方法
規則正しい生活を心がける
規則正しい生活を送ることは、自律神経のバランスを整えることにつながります。身体の機能の正常化が図れるとともに、睡眠の質も改善されることから、怠さや疲れをしっかりと解消できるようになります。
十分な睡眠をとる
怠さや疲労感は、「休んでください」という身体からのサインです。
早めにベッドに入ることはもちろん、寝酒をしない、寝室の環境(温度・湿度・寝具)を整える、ぬるめの湯船にゆっくり浸かるといったことも、睡眠の質を改善します。
適度な運動をする
適度な運動は、睡眠の質を改善したり、ストレスを解消したりといったことに役立ちます。また肥満を解消することで、睡眠中の無呼吸も起こりにくくなります。
ウォーキング、軽いジョギング、ヨガ、ストレッチなど、疲れすぎない・続けやすい運動がおすすめです。
しっかり休んでいるのに怠さや疲れがなかなか抜けないという場合には、何らかの身体の異常を疑い、医療機関を受診するようにしましょう。何科に相談したらいいのか分からないという場合には、かかりつけ医に相談してみることをおすすめします。もちろん、当院にご相談くださっても構いません。風邪や睡眠時無呼吸症候群などを疑いながら、必要に応じた検査を行います。また、耳鼻咽喉科や心療内科・精神科などをご紹介することも可能です。
切なのは、早めに医療機関を受診し、原因を知ることです。原因が分かれば、その原因に応じた治療・対応をすることで、症状の改善が期待できます。